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  1. 気まぐれな呟き/

買うと増える

·2 分

収納棚というのは、放っておくと勝手に埋まっていく性質を持っている。

以前はここに、紙袋、レジ袋、肉や魚のパックを入れるビニール袋が、際限なく増えていった。「何かの時に使う」「ゴミ入れにする」と理由をつけては保管してきたのだが、消費より流入の方が圧倒的に多い。日に日に棚が圧迫されていくのを、私は指をくわえて見ていただけだった。

事態が変わったのは、レジ袋が有料化されてからである。供給がぱたりと止まった。棚は目に見えて空いていった。ゴミ入れ用に重宝していたレジ袋にいたっては、逆にわざわざ購入する羽目になったほどだ。

棚がすっきりしてくると、これがシンプルライフというやつか、と気分まですっきりしてくる。単純なものである。

なお、ビニール袋についてはこの限りではない。供給量は変わらず溜まり続けているのだが、猫との戦いにおいて「ブツ」の処分に不可欠なため、シンプルの美学には目をつぶっている。生活には例外がある。

レジ袋はなぜレジ袋と言うのか。素材がビニールでなくなってもビニール袋と呼ぶのはなぜか。あれの本当の名前が何なのか、私は知らない。思うところはいろいろあるが、ここでは深追いせず、とりあえず従来通りレジ袋、ビニール袋と呼ばせてもらう。

紙袋やレジ袋が減ったのも束の間だった。

今度は別のモノが溜まり始めている。ネット通販の箱に入っている緩衝材が、プラスチックの気泡シートから紙に変わってきたのだ。クラフト紙のようなものをくしゃくしゃにしたものが、箱いっぱいに詰められている。

これが曲者である。なんとなく、何かに使えそうな紙に見えてしまうのだ。作業の下敷きに。メモ用紙に。あと、何かに。

その「何か」が具体的に思い浮かんだ試しは一度もない。

気づけば収納棚には、緩衝材だった紙が大量にストックされている。