<?xml version="1.0" encoding="utf-8" standalone="yes"?><rss version="2.0" xmlns:atom="http://www.w3.org/2005/Atom"><channel><title>プライバシー on riu0718.com</title><link>https://riu0718.com/tags/%E3%83%97%E3%83%A9%E3%82%A4%E3%83%90%E3%82%B7%E3%83%BC/</link><description>Recent content in プライバシー on riu0718.com</description><generator>Hugo -- gohugo.io</generator><language>ja</language><copyright>© 2026 riu0718</copyright><lastBuildDate>Sat, 11 Apr 2026 00:00:00 +0900</lastBuildDate><atom:link href="https://riu0718.com/tags/%E3%83%97%E3%83%A9%E3%82%A4%E3%83%90%E3%82%B7%E3%83%BC/index.xml" rel="self" type="application/rss+xml"/><item><title>機巧（からくり）の檻</title><link>https://riu0718.com/amencho-kitan/2026-04-11-mechanical-cage/</link><pubDate>Sat, 11 Apr 2026 00:00:00 +0900</pubDate><guid>https://riu0718.com/amencho-kitan/2026-04-11-mechanical-cage/</guid><description>&lt;p&gt;龍神様の池を囲む樹々は、滴るような深い翠を湛えて、一向に動きそうもない。そこへ春の柔らかな日矢が差し込むと、水面（みなも）は忽ち乱反射を起し、周囲の古びた石碑へ、複雑怪奇な幾何学模様を書き連ねるのであった。
「……成った。これこそが、私事（わたくしごと）の防壁と利便とを繋ぐ、究極の均衡（つりあい）というものだ」
　&lt;strong&gt;スパイス&lt;/strong&gt;と呼称される男が、恭しく掲げたのは、半透明の液晶を嵌め込んだ奇怪な鉄兜（かぶと）であった。その表面には、絶えず呪詛に似た暗号の列が走り、周囲の喧騒を一切合切、冷酷に遮断している。
「スパイス、それではお前の面体（めんてい）が拝めないではないか。折角の美男が台無しだよ」
　&lt;strong&gt;コポー&lt;/strong&gt;が鉄兜を軽く叩くと、その内部の拡声器から、変調された無機質な機械音が、毒々しく響き渡った。
「無知だな、コポー。都会という人込みにあっては、『己』を如何に防衛するかが喫緊の課題なのだ。貌（かお）も、声も、果ては一挙手一投足に至るまでの履歴もな。この『個体防壁（パーソナル・シールド）』さえあれば、何人（なにびと）たりとも私の思惟を覗き見ることは叶わぬ」
　スパイスは鼻を高くして、満足げに胸を張ってみせた。が、いかんせん視界が針の穴ほどに狭まっていたのが災いした。彼は足元の石に躓くと、無残にも泥の中へ転倒したのである。鉄兜が岩に当たり、ガシャリと不吉な音を立てた。
「おやおや。己を隠蔽することに汲々として、足元が見えなくなっては世話がないわい」
　&lt;strong&gt;ソンチョー&lt;/strong&gt;が、長い杖の先で、スパイスの鉄兜の目庇（まびさし）を、そっと押し上げた。その隙間から、鮮やかな春の陽光が、不意に滑り込む。スパイスは眩しさに、思わず眼を細めた。
「ソンチョー……。しかし、情報は死守せねばならんのです」
「フェッフェッ。お主の言う『情報』とやらは、この町を吹き抜ける風よりも重宝なものかえ？ 隠し事をするのは勝手じゃが、自分の心まで閉じ込めてしまえば、誰も助けの手を貸すことはできぬぞ」
　ソンチョーは、傍らで黙然としていた&lt;strong&gt;マスクメン&lt;/strong&gt;を手招きした。彼はいつものように、布切れ一枚で顔を覆い隠していたが、泥に塗れたスパイスへ、無言のまま肉厚な手を差し伸べている。
「この男を見よ。隠しておっても、その手の温もりまでは隠せぬものよ。守るべきは『計数（データ）』ではなく、その手の届く範疇にある『繋がり』ではあるまいか」
　スパイスは、差し出された厚い手袋の手を、縋るようにぎゅっと握りしめた。鉄兜の隙間から鼻を突いた土の匂いと、仲間たちの確かな気配。それは、如何なる精密な防禦法（セキュリティ）を以てしても拒むことのできぬ、蛙鳴町の「無防備な」慈悲であった。&lt;/p&gt;</description></item></channel></rss>