ビワひとつぶんの言葉2026年5月23日·2 分蛙鳴町奇譚 コポー ミニコー オヒサマ 恋文 ビワ 初夏ビワの実が熟れはじめる、初夏の午後。コポーは石橋のたもとで、白紙のノートの前に座り込んでいた。 「……書けない」 三度目の書き出しを消した跡が、紙をうっすら毛羽立たせている。今日が恋文の日だと気づいたのは、ミニコーが新聞を折りながら「五の二の三、こいぶみ、だって。兄ちゃん、読みやすいね」と呟いたからだった。