蛙鳴町の広場は、朝から甘い香りに包まれていました。
4月8日。今日は「花まつり」。広場の中央には色とりどりの花で飾られた小さな堂「花御堂(はなみどう)」が置かれ、中には天と地を指差す誕生仏が鎮座しています。
蛙鳴町の朝は、清明の名にふさわしく、透き通った光に満ちていました。 4月5日。この日は「ヘアカットの日」でもあります。エンジニアのスパイスは、広場に不思議な銀色の板を設置していました。
蛙鳴町の西の空が、燃えるようなオレンジ色から深い群青へと溶け始めていました。 4月4日。今夜、太陽に最も近づき、その熱で自らを壊そうとしている「マップス彗星」が、地平線ぎりぎりに見えるはずだと、町の人々は色めき立っていました。
蛙鳴町を流れる小さな川には、古びた石造りの橋がかかっています。 4月3日。今日は「日本橋開通記念日」にちなみ、町では橋の汚れを落とす「橋洗い」が恒例行事となっていました。
春の陽光が、蛙鳴町の駅前広場に柔らかな影を落としていました。 3月30日。広場の隅では、コポーが自作の「カエル天下取り地図」を広げ、真剣な眼差しで独り言を呟いていました。
蛙鳴町の草原は、春の陽光を受けてキラキラと輝いていました。 今日は3月28日。ミニコーは、四つ葉ならぬ「黄金の三つ葉」を探して、地面をじっと見つめていました。
春の嵐が過ぎ去り、蛙鳴町の空気は洗われたように澄み渡っていました。 今日は3月27日。カレンダーには「さくらの日」と記され、町のあちこちでピンク色の蕾が誇らしげに膨らんでいます。
日本がWBCで負けた夜、コポーが広場に座り込んでいた。
「負けた」
「負けたな」
タッチーが隣に来て、空を見上げた。星が出ていた。
「悔しい?」
「悔しい。でも……」
靴の日に、タッチーは新しい靴を買いに行って帰ってきた。
「どうだ。完璧なフォルムだろう」
コポーが覗き込んだ。靴は確かに高級そうだったが、タッチーの長すぎる足の先が、靴の一センチほど飛び出していた。
三月の広場に、遠い都会からニュースが風に乗ってやってきた。
「満塁ホームランだって! 十三対ゼロで勝ったんだって!」
コポーが声を張り上げると、タッチーが長い足を組み替えて振り向いた。