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ソンチョー

2026

折り紙ロケット

陽が落ちきる少し前、龍神様の池の水面はまだ薄紅色を映していた。引き込み線の錆びたレールの上に、スパイスが小さな木の台をこつこつと据えている。指先ほどの折り紙——先端を丸くすぼめただけの、不格好な「ロケット」だ。輪ゴムの反動だけで飛ばす仕掛けらしい。

凸凹の二人三脚

秋の気配はまだ遠いのに、蛙鳴町の広場には妙な緊張感が漂っていた。 「今日は特別な記事を持ってきたぞ!」 ハッシーが翼をばたつかせながら、都会から運んできた新聞を石畳に広げる。義足で高く跳ぶ選手や、車椅子を巧みに操る選手たちの写真が、朝の光を受けて眩しく光っていた。

種ひとつ分の勇気

蝉の声が割れんばかりに響く蛙鳴町の軒先で、コポーは丸めた紙をぎゅっと握りしめていた。明日はいよいよ、龍神様の橋の欄干を磨く「渡り初め」の大役――大勢の前で口上を述べる、コポーにとって一世一代の晴れ舞台だ。