ハッシーの天気予報は、当たったためしがなかった。
「明日は大雨だ」と言った翌日は快晴。「晴れるぞ」と告げた日の午後には必ず雷が落ちた。
しかし今日だけは違った。
「今夜、雨が降る」
コポーが「どうせ外れるし」と言いながら洗濯物を外に干した。
夜中、土砂降りになった。
翌朝、びしょびしょの洗濯物を回収しながらコポーが怒鳴った。「なんで今日だけ当たるんだよ!」
ハッシーが木の枝でのんびりしながら言った。「骨が痛かったから」
「……それだけ?」
「それだけ」
コポーがため息をついた。世界気象デーに、蛙鳴町の気象観測はアナログ極まりなかった。しかし何十年も飛んでいる翼の痛みは、機械より正直かもしれなかった。
余白: コポーは翌日から洗濯物を干すたびにハッシーの様子を確認するようになった。
【本日の雫】
- 世界気象デー(3月23日): 1950年3月23日に世界気象機関(WMO)条約が発効したことを記念する国際デー。気象・気候・水に関する情報の重要性を伝える。